長湯温泉は、炭酸泉で有名な温泉地。
水神之森はそんな温泉地の中でも「長湯の個性派美人の湯」と呼ばれる温泉。

2007年に新たに掘削した新源泉は、タンクに温泉を貯めることなく直接湯口へ。新鮮な温泉が注がれています。
炭酸ガスのある温泉は扱いが難しく、水神之森では、なるべく炭酸ガスが抜けないように色んな工夫をしています。そのため、湯口に近づくと炭酸ガス+αの香りが。
また「飲んで効き、長湯して効く、胃腸心臓に血の薬」と讃えられた温泉地ならではの飲泉もすることができ、炭酸ガスを含んだ不思議な味を味わえます。
5感を研ぎ澄ませて入ると色んな発見が!この入浴の楽しみ方も水神之森ならでは。

また、長湯温泉では唯一の含鉄(Ⅱ)の成分が「療養泉」としての基準を満たし貧血などにも効果があると言われ、ナトリウム・メタケイ酸を多く含んだ泉質は
保湿作用がありお肌がつるつるになると、女性に好評を頂いております。

※炭酸泉というイメージからから肌に付着する泡を想像しますが、水神之森の源泉温度は44度~48度の為、泡はほとんど肌には付着しません。湯口近くの温泉の表面・湯口では炭酸の泡を見ることができます。
炭酸濃度は医療的に350~500mg/kg以上で効能があり、気泡の付着は効果には関係ないと言われています。

大浴場は2槽の間にわずかに開けた穴で、38度以下のぬるい湯と41度以上の少し熱めの2槽の浴槽を楽しめるようになっています。

※ぬる湯は、副交感神経を刺激して鎮静・鎮痛的に作用し、神経や循環系の興奮を抑える作用があり、あつ湯は、交換神経を刺激して神経系や循環系を興奮させる作用があると言われています。

また、水神之森では温泉以外は全て地下水となっておりますので、アレルギーの方も安心して入浴することができます。効能などについて詳しくお知りになりたい方は、お気軽にお問合せください。
水神之森の家族には、3名温泉アドバイザーがおります。

どうぞ温泉に浸かりながら、昼はくじゅう連山を、夕方はくじゅうに沈む夕日を、夜は満天の星空を仰ぎ見ながら、心と体の羽を広げてのんびりとお過ごし下さい。



「長湯温泉 水神の森」について

斉藤 雅樹

平成19年7月の掘削により、44.8℃(現在の実測は48℃とのこと)と十分な温度の新源泉が確保され、男女別の内湯、露天に湯量豊富にかけ流されている。
入湯してまず驚くのは、源泉の注がれる湯口付近の「炭酸感覚」の強さだ。高温源泉のため、泡つきこそ控えめだが、湯口や湯面から放出される炭酸ガスは相当強烈で、鼻を近づけると粘膜にサイダーの「シュワシュワ感」が味わえる。しばらく続けるとクラクラするほど、炭酸ガス感覚は濃厚だ。
次に感知するのは、炭酸のみならず各種のガスが原因と思われる独特の香りである。「長湯臭」とも呼べるこのエリア独特の「炭酸ガス+α」をベースに、モール泉のような香りとアンモニウムイオン由来と思われる有機物の香りがスパイスとして加わる不思議な個性である。よく「硫黄の香りだ」と利用客が言うそうであるが、確かに華やかさは硫黄と共通するものがある。しかし、ここは硫黄(硫化水素)もメタンも含有しない。
長湯温泉の土類成分を十分に有しつつ、このエリアにしては豊富なナトリウムイオン(702mg)、全国的に見て高い数値であるメタ珪酸(222mg)が含まれるせいか、湯に硬さはなく、むしろしっとりと保湿される感がある。
分析表で特筆すべきは、鉄(Ⅱ)イオンが20mgを超え、長湯で唯一「含鉄」の泉質名が付くことだ。浴槽では他の香りに強いためか意外なほど金気臭を感じないが、浴槽や流路には褐色の析出物が見られ、含鉄泉でもあることを主張している。
炭酸ガスは血行促進効果が知られるが、ここでは顕著であり、浴槽から上がって洗い場で休憩するうちにも皮膚の下で血流によるポカポカ感が得られる。一方、皮膚の外面はサイダーのように清涼感があり、炭酸系温泉に特有の浴後感が明確に味わえる。
長湯温泉の特徴を強く、明確に味わえる温泉であると同時に、独特の香りと個性がプラスされた、稀有の湯であると言える。


炭酸臭★★★☆ モール臭★☆☆☆ その他の温泉臭★★☆☆
泡つき★☆☆☆ 苦味★☆☆☆ 透明度40cm 薄緑色濁り
含鉄(Ⅱ)-ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉

さいとう まさき
斉藤 雅樹さん
東京京大学工学部卒 
工学博士(環境海洋学)しかし温泉博士??
●別府八湯温泉Gメン リーダー
●別府八湯温泉品質保証協会 役員
●別府八湯温泉道 初代実行委員長
●ケータイ温泉道@別府 企画・発案
●大分県民アカデミア大学 講師
●オンパク(別府八湯温泉博覧会) 講師
●別府八湯温泉本 監修
●地球の歩き方 おとなの温泉旅ドリル 共著
●毎日新聞コラム連載中「久大線 温泉十話」
 

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